前々から書いていたネタですけど新しいギター B3 Metal XS を買いました!
いや、本当についにという感じですね。
探し始めてから 3年も経ってしまいました。
ギター探しの旅に出る事にしたきっかけ
やたらと試奏するようになったのは 2009年くらいからだと思いますが、なんとなく Fender Jazzmaster を買おうと思って行った店である事件が起こり、ギター探しの旅が始まります・・・
考えてみると、今までアコギも含めて計6本のギターを買っているわけですが、毎回ろくに試奏もせずに衝動買い的な感じで買ってきたんで、今回のように明確に目的を持って試奏して、納得の行くギターを買ったのは初めてかも知れません。
Taylor 314ce の時も試奏して回ったんですが、そもそもアコギを持ってないし、弾いたこともあまりなかったので、納得の行くまで探したという意味では本当に初めて吟味に吟味を重ねて手に入れたギターだと思います。
まぁ、そのおかげで素晴らしいギターを手に入れることが出来たので良かったです。
買ったギターのご紹介
買ったのは、マホガニースルーネック+マホガニーボディーのモデルです。
B3 Metal XS はストラトシェイプのモデルですが、スルーネック、角度付きヘッド、3×3のペグになっています。
いわゆる PRS的な Fender と Gibson のいいとこ取り系のギターではあるんですが、そこは両社でマスタービルダーを経験した Gene Baker ならではの解釈があると言うか、一般的な「Gibson と Fender の良いところを組み合わせました」的なギターとは一線を画すギターだと思います。
Metal XS はアルダーボディ、メイプルスルーネックと言うのが基本仕様ですが、買ったのはマホガニーボディー、マホガニースルーネックのモデル。
アルダーボディ + メイプルネック、オールコリーナ、マホガニーボディ + メイプルネックなど、色々な組み合わせの B3 Metal を試奏した結果、個人的にはオールマホのモデルが音的に好みでした。
そして、この個体に関しては見た目がとても好みのモデルだったというのもあって、ある意味即決で決めた感じです。
ただ、普通に考えたら、アルダーボディのメイプルネックが一番使いやすいと思います。
この辺りは完全に好みの問題ですね。
B3 Metal XS の音の特徴
音としては、オールマホなのでやはりマホガニーのギターの音がしますが、一般的なオールマホのギターと比べるとボヤケる感じがなく、引き締まった音です。
少しアッタクが強い感じもします。
同じ B3 の Fire と比較すると Metal の方がより現代的に感じますが、モダンハイエンド系のコンポーネントとはやはり違う印象です。
例えば、Suhr や Sadowsky、James Tyler と比べると明らかに方向的に違う感じがする音です。
よりロックな感じと言うんでしょうかねぇ、適度な使いにくさと言うか雑味を残してある感じが絶妙な印象です。
逆に言うと、ハイエンドコンポーネントのスムースさは無いので、そういう意味で「弾きにくい」と感じる人もいるかも知れないのですが、そこがまた良いと個人的には感じます。
スルーネック、角度付きヘッド、3×3ペグだったり、構造的にハイエンドコンポーネント系のストラトモデルとは全然違うので、音が違うのは当然ですね。
設計思想的には Fender よりも Gibson に近いのかなぁっと感じます。
PU は Lollar で配列は HSH
PU の配列は HSH のモデルで、すべて Lollar。
どのモデルが搭載されているのかまでは分からないのですが、ネックとブリッジのハムバッカーはどちらかと言えば出力弱めのヴィンテージ寄りな音だと思います。
でも、枯れ枯れな感じではないので、とても使いやすい音。
メタルとかは厳しいかも知れないですが、ハードロックくらいの歪なら全然OKだし、何よりもクリーントーンが温かくて気持ちいい。
ミドルのシングルがとても良い!
HSH なのでミドルポジションにシングルコイルの PU がついているのですが、これがとにかくとても良い!
正直、これが決め手だったかも知れないというくらい良い。
マホガニーを使ったギターって、シングルコイルやハムのタップでエッジのある音が出せるようにしたとしても、なかなかエッジのある音は出ないんですが、このミドル PU を使ったときには、期待通りのシングルコイルの音が出てとても良い感じ。
エッジの出方がとにかく意図している通りなので、レコーディングなどでシングルコイルの音が必要になっても、ストラトに持ち替える必要がない。
それくらい良い音です。
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もちろん、アルダー+メイプルのギターの所謂「ストラト的な音」と比べたら違うんですけど、それでも十分使える音。
っというか、これはこれで別物の良さがあって、逆にストラトでは出せない感じ。
さらに、ネックやブリッジのハムバッカーのトーンはこれぞマホガニーという感じで、野太く温かい。
この絶妙なバランスを持ったギターって、有りそうでなかなか無いんですよね。
音だけならカバーすることが出来るギターは他にも幾つかありましたが、タップでエッジを出すためにはボリューム絞らないとダメだったり、ブレードではなく3wayトグルで Push/Pull でタップしないとダメだったり、音も使い勝手も考慮されているギターってなかなか見つかりませんでした。
ソロに使うディストーション系の深いひずみの音色のまま、ある程度エッジがあってコード感が出るクランチサウンドにすることが、このギターの場合にはブレードスイッチでミドルポジションに持ってくるだけで出来るんですよね。
もちろん、ペダルで歪を少なく出来れば完璧ですが、ギターだけでここまでカバーできると、オプションとしてとても幅が広がると思います。
特に、ライブやセッションなんかでは威力を発揮するのではないかと。
ハムバッカーも(勿論)素晴らしい!
こちらがメインなので当たり前なのですが、ハムバッカーの音は最高です!
特にネックPU はかなり使えます。
クリーントーンだと甘く、少し歪ませると言い具合に芯が残ったクランチサウンドで、シングルとまでは行きませんがジャリジャリした感じの音が出ます。
そしてディストーションやオーバードライブで確りと歪ませれば、マホガニー+ハムバッカーのイメージ通りの太く荒々しくも甘い、極上なリードサウンド。
ネックポジションで期待するサウンドを網羅していると言ったら褒めすぎかもしれませんが、本当にそんな印象です。
反面、ブリッジPU は好みが分かれるかなと。
個人的には b3 らしい音だと思いますが、いわゆるオールドハードロック系の暴れる感じの音です。
なので、モダンなハムバッカーサウンドを期待していると、かなり使いにくい音に感じるかもしれません。
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で、正直言ってタップは使えないかもなぁっと言う印象。
アルダー/メイプルの Metal XS を弾いた時には感じなかったので、単純に材との相性なのかも知れないですが、「マホガニーだとこういう音になっちゃうよね~」っという感じの、半端な音になってしまいます。
ただ、ハム自体の音がかなり使えるのは事実で、ハムバッカーで有りがちなクランチのバイト感のなさと言うか、モヤモヤした感じは有りません。
という感じで、5Wayブレードで H-HS-S-SH-H を切り替えるだけで、かなりの範囲の音色を得ることが出来るので、正直そこまでタップの必要性は無いのかも知れないなぁっと言う印象です。
もちろん欲を言えば、タップで完全にスリーシングルのストラト的なトーンになってくれればベストなんですが。。。
まぁ、パッシブのギターにそこまで求めるのは酷ですね。
一般的にシングルコイルやストラトに求めるトーンは、ミドルPUである程度カバーできるので、そこまでフロントとリアのタップの必要性を感じない、と言うのが一番近いかもしれません。
本当に良いギターです
という感じで、散々店頭で他のギターも含めて試奏しまくって買ったわけですが、家に持ち帰って弾いてみて、やっぱりいいギターだなぁっと改めて思いますね(笑)
細部がとても綺麗
作りが全然違います。
作りの違いを言葉で説明するのは難しいんですけれども、丁寧さと言うか楽器として追い込んで作られている感じが伝わってくるんですよね。
よく言われるフレットの処理なんかは当然ですけど、ピックガードの縁を滑らかに削ってあったり、細かい部分まで拘って作られている感じが伝わって来ます。
ネックの握りも凄く良くて、どちらかと言うと太めなネックの筈なのに太さを感じさせないと言うか、スムーズに弾くことが出来ますね。
この辺りも、ネックのカーブだったり、エッジの処理だったりするんじゃないかと思うのですが、丁寧に作っている感じがします。
まぁ、あんまり書いても仕方が無いんですけど、ネックやコンターのカーブとか全体的に凄く滑らかと言うか、綺麗に仕上げられています。
もうね、素晴らしいとしか言いようがないです(笑)
抜群の安定感のチューニング
チューニングの安定感も流石の一言。
アーム使用時のチューニングのズレも少ないのですが、それ以上に普通にチューニングしようとした時のチューニングの精度と言うんでしょうかね。
ペグを巻いた時の精度が素晴らしく良いです。
これは Sperzel の恩恵なのかも知れないですが、ビックリするくらいチューニングしやすいです。
細かくチューニングできるので、ST-200 の意味がやっと出てきた感じがしますね(笑)
Buzz Feiten Tuning System はやっぱり凄い
そして、Buzz Feiten Tuning System。
初めて体感しましたけど、これは凄いですね。
簡単にいえばオフセットチューニングな訳ですが、ビックリするくらいコードの響きが変わる。
もちろん、このくらい精度の高いチューニングが可能なギターがあってのって事だと思いますが、確かにこれは良い。
ただ、普通のチューナー使ってチューニングしたら意味が無いので、店員さんが BFTS を考慮してくれないと、試奏の時点では体感できないのですが・・・
でも、確りとチューニングしたら分かると思います。
うちの嫁でも分かりました(笑)
簡単なコードくらいしか抑えられない嫁が弾いたコードでも分かるくらい違います。
コードの濁りがなくなると言うか、綺麗な和音になる感じですね。
詳しい仕組みは全然理解してませんが、これは確かに目からウロコですね。
ただ、チューニングは面倒です。
KORG DT-7 などの専用チューナーが無いとちょっと面倒だと思います。
ST-200 には BFTS 用のプリセットは無かったんですが、プリセットを自分で作れば対応できるので、今は ST-200 を使っています。
Sonic Research ST-300 mini
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そう言えば、B3 Metal XS と言えば、Wilkinson のトレモロユニットが付いているイメージがあったのですが、このギターには MannMade USA というメーカーのブリッジが着いています。
最近作られたと思われる Metal XS をネットで見ていると MannMade USA のブリッジが付いているみたいなので、乗り換えたのかも知れないですね。
機能や音質面での違いは分かりませんが、見た感じは MannMade USA の方が好きです。
頑張って探し続けた甲斐があった!
っとまぁ、なんか買ったばかりなので興奮さめやらぬと言うか、褒めちぎった感じになってしまったんですがとにかく嬉しいです(笑)
弾いてて楽しい!
レコーディングもサクサク進んでくれれば良いんですが(笑)
早くライブで使ってみたいですねぇ~
次回からはギターだけでなく、他の機材もガラっと変える予定なので、楽しみです。
※このページは INOLOG から移植されました
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