「自作シールド – Belden 8412 & Mogami 2534」の続編です。
前回の記事では、Mogami 2534 最高!!って言う結論で終わっているのですが、色々と試した結果、ギターによっては Belden 8412 と組み合わせた方が良い場合も有るようです。
Belden 8412 と相性が良いギターとは?
Belden 8412
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私が試した結果から推測できる傾向としては、ハムバッカーは Belden 8412、シングルコイルは Mogami 2534 と相性が良いようですが、Belden 8412 との相性が悪くないと感じたギターは以下の3本です。
- Jackson Super Dinky Custom
[HH] DiMarzio Air Norton x Steve’s Special - Ibanez Korina V
[HH] 詳細不明 - Seymour Duncan DS-100?
[Sx3] 詳細不明
3本とも全く違う系統のギターです。
Jackson はメタル用、ダンカンは所謂ヴィンテージ系ストラトサウンド、Korina V は古めの HR サウンドって感じでしょうか?
Belden 8412 と一番相性が良かったのが、Jackson の Super Dinky Custom。
逆に言うと Mogami 2534 との相性が最悪で、汚い音というか、ヘタった感じなのにキツイ音がして、とにかく安っぽい音になってすまうのですが、Belden 8412 を使うと、良い具合にローミッドが持ち上がってキレイに歪むようになりました。
Ibanez V の場合、Mogami 2534 でも悪くは無いのですが、Belden 8412 との組み合わせの方がパワーがあって良い音だと思います。
ダンカンストラトの場合は、音色によっては Belden 8412 との組み合わせの方が良いと言う感じですね。
ブルース寄りと言うか、真空管の自然な歪みでウォームかつ枯れた様な感じの音には Belden 8412 の方が合う気がしますが、元気のよいロック系の音には Mogami 2534 の方が合う気がします。
結局、たまたま Gibson Non-Reverse Firebird with 3 P-90’s と Belden 8412 の相性が悪かっただけで、一般的には Mogami 2534 よりも Belden 8412 の方がギター用のシールドには向いているのかもしれません。
まぁ、商品化されているくらいですから当たり前なのかも知れませんが…
Mogami 2549 がお薦めかも…
音とは直接関係無いのですが、4芯のケーブルは非常に工作が非常に面倒です。
Mogami2534 でアンバランスケーブルを作る方法はこちら
Mogami 2534 と Belden 8412 を比べると、線材を切ったり、シールドを解したりするのは圧倒的に Mogami 2534 の方がやりやすいですが、プラグとケーブルの半田付けは Belden 8412 の方が楽だと思います。
なので、Mogami 2534 の 2芯版とも言える 2549 を試してみたのですが、これがベストかもしれません。
MOGAMI 2549
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2芯なので加工が楽ですし、音の特性とかも 2534 と殆ど同じだと思います。(厳密には違うらしいですが。)
今後は、ギター周りは 2549 で行こうかと思うくらいです。
と言いながら、実は EQ で何とかなるなら Firebird の方も Belden 8412 に変えようかと思っています。
なぜかと言うと、Mogami 2534(2549も)に、耐久性や構造に不満があるからです。
Mogami のケーブルの問題点
Mogami 2534 は、シールドが横巻で、Belden 8412 の様に網組まれていないので、作る時には楽ですがケーブルを巻いたり伸ばしたりするような使い方をしていると、徐々にほぐれているような感じで、表面が波打ってくると言うか、ケーブル自体がグニャグニャになってきます。
また、Belden 8412 は芯線とシールドの間にコットンの詰め物が入っていて、中がずれない様な構造になっていますが、Mogami 2534 の場合は芯線の真ん中に 1本ビニールの線の様なものが入っているだけです。
なので、踏んだり重い物を載せたりするような環境には明らかに向いていないと思われますが、この辺りは、Mogami 2534 がレコーディングスタジオ等での使用を想定して設計されており、据え付けを前提としているので仕方がないんでしょうけどね。
ただ、それは分かっていて、あえて使っていたと言う部分もあり、ギターに直挿しするシールドに関してはメッシュチューブで補強して使っていたのですが、これがまた落とし穴でした。
滑るんですよ、踏むと。
ゴムじゃないから。
フローリングとかだとスコーン!!と行っちゃいます、まるで風呂場で滑ったような位の勢いで・・・
(スタジオで何度か逝きそうになりました。)
Mogami で、ギター用と言う事なら Mogami 2524 がありますが、以前も書いたように 2534 や Belden 8412 と比べるとどうしても細い音になってしまうので、わざわざ作ってまで使う事も無いかなぁ…と言う感じです。
後は、Mogami には 2791 と言う 2芯のケーブルがあり、ステージでの使用も想定されているらしいので良さそうなんですが、まだギターでは試していません・・・
MOGAMI 2791
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一応、行きつけの機材屋で Neutrik のプラグと組み合されているシールドを数本買ってミキサーとスピーカー間などに使っていますが、まぁ普通に良いです。
ちなみに、CANARE の L-2T2S という 2芯ケーブルも試してみましたが、これはこれで良いケーブルですね。
CANARE L-2T2S
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どちらかと言うと、温かみがあって、おとなしい音だと思います。
いまのところの結論
とまぁ、なかなかベストなケーブルが見つからないので、しばらくは Mogami 2534(2549)と Belden 8412 を使い分ける感じになりそうです。
ただ、一つ言えるのは、音はケーブルで確実に変わると言う事ですね。
特に、市販の一般的な 1芯のシールドと、Belden 8412 や Mogami 2534 の様な多芯シールドの音はかなり違うと思います。
シールドを探してる人は、一度試してみる価値はあると思いますよ。
※このページは INOLOG から移植されました
「自作シールド – Mogami 2534 アンバランスケーブルの作り方」へ続く・・・
「シールドの種類やセミバランスの方向による音の違い」はこちら・・・
“Belden 8412 と Mogami 2534 – ギターとシールドの相性” への3件の返信