2年以上空いてしまいましたが、当ブログの人気 No.1 コンテンツの自作シールドネタの続き。
今回は Mogami 2534 を使ってアンバランスケーブルを作る手順について書いてみようと思います。
前回は
「ギターとの組み合わせによっては Belden 8412 も良いので、Mogami 2534 と使い分ける。」
的な所で終わっていたと思います。
作り方を書くといって全然公開してなかったのですが、久しぶりにシールドを作る機会があったので、その工程を写真を交えて説明したいと思います。
が、あまりにも久しぶりすぎて「有色ホットの法則」とか完全に無視して作ってしまいました。
まぁ、肝心な部分は間違ってないと思うので、シールドを作ってみたいと思った方の参考になれば幸いです。
今回はケーブルに Mogami 2534、プラグに Switchcraft の 226 と 228 を使い、ハンダに Kester44 と熱収縮チューブにスミチューブを使います。
用途が限定された組み合わせですが、より一般的なストレートプラグの 280 とか Neutrik のプラグを使った場合もほぼ同じです。
また、Belden 8412 などの 2芯ケーブルで作る場合も、基本的には 4芯の Mogami 2534 と同じです。
Belden 8412
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4芯の場合には、芯線を 2本ずつ束ねて 2芯ケーブルにして作っていると考えてもらえれば分かりやすいと思います。
材料
と言うことで、今回の材料です。
Mogami 2534 をケーブルに。
Mogami 2534
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プラグは Switchcraft の 226 と 228 を使います。
絶縁用の熱収縮チューブはスミチューブの内径が 10mm の物を
ハンダは Kester 44 を使います。
Kester 44
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作り方
アンバランスの場合
順を追って書いていきます。
熱収縮チューブの長さはプラグのキャップよりも少し長いくらいに切っておくと丁度良いと思います。
もちろん反対側にも通しておきます。
被膜を剥く長さはプラグの形状にもよりますが、大体 1cmくらいでしょうか。
この時、シールド線に傷を着けないように注意します。
今回は、青い方をコールドにしますが、たぶんどっちでも良いはずです。
「有色ホットの法則」ってのから考えると逆だけど・・・
気にしないw
芯線の被膜を剥ぐ時は芯線に傷を着けないように慎重に作業します。
カッターなどで作業するのは結構大変なので、ワイヤーストリッパーを使う事をお勧めします。
圧倒的に楽ですよ。
ベッセル(VESSEL) ワイヤーストリッパー No.3500E-1
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ホットを束ね、コールドとシールドは纏めて束ねます。
コールド+シールド側はそのままだと長すぎるので、少しカットしますが、ホット側の皮膜の残りと同じくらいの長さになる様にすると良いと思います。
後で説明しますが、セミバランスケーブルを作成する場合は、楽器側のシールドは上記のようにコールドと束ねますが、アンプ側のシールドは切り落として絶縁し、コールドのみをスリーブに落とします。
ちなみに、Belden 8412等の2芯のケーブルの場合は、芯線がひとつなので纏める必要は無いですが、芯線にハンダを流しておくとプラグと固定するときに楽になります。
いよいよケーブルとプラグを固定していきます。
この時プラグが固定されていないと作業がしづらいので、BEHRINGER のケーブルテスターを使って作業してます。
BEHRINGER CT100 Cable Tester
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ケーブルテスターは必須ではないですが、作成したケーブルのテスト(特にバランス)にも使えるので持ってると便利ですよ。
個人的にはホットとチップ→シールドとスリーブという順番のほうがやり易いですが、どちらから固定しても良いと思います。
やりやすい方法で。
どのプラグを使うのかによっても違いますが、だいたいスリーブの方が作業が難しいです。
ちなみに、Switchcraft 228 は今回初めて使ってみましたが非常に作業し難かったです。
特にスリーブ側にハンダが中々着かなくて苦労しました。
以後の作業でケーブルとプラグを完全に固定してしまうと、不具合があったときの修正が難しいので、この時点で両側の処理を済ませてケーブルのテストをしておくと良いと思います。
ヒートガン等の専用の工具もあるみたいですけが、私はターボライターか半田ごてを使っています。
ヒートガン
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(その後買いました、めちゃくちゃ便利です!オススメ!)
最初は徐々に縮めていくくらいの勢いでやった方が良いかも知れません。
という感じです。
工作が苦手な人には正直お薦めできないですが、ハンダ付けなどに抵抗が無ければそこまで難しい加工はないので一度作ってみると面白いと思います。
パーツ的にも市販のシールドを買うのに比べたら全然安く手に入ります。
特に、Mogami 2534 を使ったシールドはメジャーな所からは出てないと思いますので、一度試してみる価値は有ると思いますよ。
一般的に Mogami のギター用のシールドと言えば、2524 が有名ですが、型番は似てますが 2524 と 2534 は全く別物です。
個人の好みもあると思いますが、圧倒的に 2534 の方が良いと思います。
また、ギターシールドとして人気が高い Belden 8412 と比べても Mogami 2534 の方が個人的には好きです。
Mogami 2524 や Belden 8412 を使ったケーブルは比較的メジャーなメーカーから Switchcraft のプラグと組み合わせた市販品が出ています。
是非 Mogami 2534 で作ったケーブルと比べてみてください。
セミバランスの場合
途中にも書きましたが、セミバランスとアンバランスの違いはアンプ側のシールドをスリーブに落とすかどうかの違いです。
セミバランスの場合、楽器側はアンバランスと同様にシールドとコールド側の芯線をまとめてスリーブに落としますが、アンプ側はシールドを絶縁してコールド側の芯線だけをスリーブに落とします。
以下、セミバランスのアンプ側の作り方です。
アンバランスの例とはホットとコールドの芯線の色が逆なので注意してください。
ただ、以前も書きましたが、セミバランスの効用については今に至るまで実感できていないので、頼まれない限りは 2芯(4芯)ケーブルでアンバランスケーブルを作る時にセミバランスにすることは無いです。
Mogami 2534
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Switchcraft 226
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Switchcraft 228
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Kester 44
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※このページは INOLOG から移植されました
突然失礼いたします。
モガミ2534を使った楽器用シールドを自作した際に、こちらのブログ内の記事を参考にさせていただいた者です。機材の紹介にあったべリンガーのCT100を使ってみたのですが、どこがどう点滅したら正常なのでしょうか?
僕の場合シールド(線材はモガミ2534でプラグがスイッチクラフトのストレートタイプで作成)を繋ぐと左側の縦三か所と、残りの九つのランプのうち四隅と中央が点滅します(拙い説明で申し訳ありません)。これで正しく作動しているのでしょうか?
> カンノタケヒロさん
コメントありがとうございます。
今手元にCT100が無いので定かではないのですが、右側の9個ランプのうち四隅と中央が点灯しているという事ですので、アンバランスのシールドであればその状態で問題ないと思いますよ。
少し分かりにくいのですが、9個のランプはINPUTとOUTPUTの何処と何処が接続されているのかを表示しているので、TIPとTIP(真ん中)、SLEEVEとSLEEVE(右上?)が点灯していれば正しく結線されている状態です。
ただ、TSフォーンの場合にはTRSのRINGにあたる部分もSLEEVEなので四隅の他の部分も点灯している感じだと思えば分かりやすいかと。
もし不安だったら、市販のシールドを挿してみると正しく結線されている状態が分かると思います。
一応マニュアルがあるので、こちらも確認してみてください。
まず記事に関係のないコメントを残してしまいすみませんでした!
教えて頂きありがとうございます。
実際アンプからは音は出るのですが、正常かどうかどうしても気になりまして。
ランプが何を示しているか理解しました。中央のランプも点滅しているわけも分かりました。丁寧に説明してくださってどうもありがとうございました。それでは失礼致します。
> カンノタケヒロさん
いえいえ、こちらこそコメントを頂いたのに細かいことを行って申し訳ありません。
そうですね、確かに最初の頃は音が出ていても不安だったりしますよね。
お役に立てて良かったです!
ついでにコンテンツの方に写真を追加しておきました!
追加された写真確認しました。
僕のも同じように点滅しているので、ホッとしました(笑)最後まで丁寧にありがとうございました。また色々と参考にさせていただくと思います。それでは失礼しました。
> カンノタケヒロさん
いえいえ、お役に立てて良かったです!
これからもたまに覗いてください(笑)
はじめまして。
少し前の記事のようですが、質問させていただけないでしょうか。
わたしも今ケーブルの自作をしていて、スイッチクラフトのコネクタを使っています。
228ならば普通につけられるのですが、226ではうまくはんだ付けできません。
一度付いたかな?と思っても、ぱきっと取れてしまいます。
予備はんだも試したのですが、予備はんだ同士がうまく溶け合わず、あまりうまくいきませんでした。
何かアドバイスなどいただけないでしょうか。
すみません、まちがいました。
226ではなくて、228でうまくできません…
> あきさん
コメントありがとうございます。
取れてしまうのはスリーブの方でしょうか?
私も毎回試行錯誤なのですが、特に226や228は半田付けが難しいですね。
私の場合、プラグ側をしっかりと熱して予備ハンダがドロドロになるくらい高温になったところで一気にシールドをプラグ側の予備ハンダに浸すようなイメージで着けています。
で、その時にプラグとシールドの両方に暫くハンダゴテを当てていると、ある時点でシールドの予備ハンダも溶けて一段グッと押し込める感じになり、プラグとシールドが接してる(ように感じる)状態になるので、その瞬間にハンダゴテを離して固める感じで作業してます。
後、出来るだけシールドに予備ハンダをする時点でスリーブと固定した後に変な力が掛からないように癖をつけておくと、ハンダ付けした後に取れてしまったり、使っているときに取れてしまうなどのトラブルを避ける意味でも良いのではないかと思ってます。
言葉で説明するのは難しいのですが、大体こんな感じです。
> あきさん
入れ違いになってしまいました。
やはり228ですか、私も苦労しまいた(笑)
基本的には先ほど書いた内容と同じなのですが、相当長時間ハンダゴテを当ててプラグ側の予備半田を溶かした記憶があります。
同じようにハンダごと取れたりして何度もやり直しました。。。
面倒ですが、頑張ってください!
アドバイスありがとうございます!
挑戦してみたいと思います。
ども、凄いねシールド書き込み
増えたね。
ここ最近シールドがかなり劣化してきたので、新しく買いなおそうか迷っていたけど結局自分で作ったよBelden 8412 (赤)で。
コストでいうと半分以下くらいだね。
個人的には余分な高音が消えて
かなり満足でした(ベースで使用だしね)
費用対効果および品質を考えると
自分で作ったほうが確実かもね。
よっぽど特殊なシールドでない限りは….
> shigayzくん
コメントありがとう!
確かに、なんか人気コンテンツになりました(笑)
そうそう、細かいところにこだわらなければ自分で作るほうが良いよね。
この手のケーブル使ってる奴って、既製品だと凄く高いからねぇ。
確かに、俺も、ベースだったらBelden 8412使うかなぁ。
あと、ボーカルマイクのシールドにもBeldenを試してみようと思いつつまだ試せてない。。。
こちらを参考に自作に挑戦できました。私も228で苦労しました。ホットの真下にスリーブがくると泣きたくなるほど難しかったです。試行錯誤でしたがホットとスリーブの線をY字に出してハンダ付けしましたらスムーズにいきました。
> sigeさん
コメントありがとうございます!
参考になってよかったです。
なるほど、228で次回作る際にやってみます!
228、なんであんなにハンダののりが悪いんですかねぇ。。。